『暗夜』 詩 金子みすゞ『暗夜』 詩 金子みすゞ 暗い廣い原っぱで、 誰か唱歌をうたってる。 高台に並んだ窓の灯の、.. . とおい巨黄な都会の空、 ぼっと砂金をぼかしてる。 物干し台にひとり居て、 蜜柑たべたべ眺めてる 一つの影が暗くする。