『郵便局の椿』 詩 金子みすゞ (曲.もりいさむ) | もりいさむのブログ

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『郵便局の椿』 詩 金子みすゞ (曲.もりいさむ)

あかい椿が咲いていた、
郵便局がなつかしい。

いつもすがって雲を見た、
黒い御門がなつかしい。

ちいさな白い前かけに、...

赤い椿をひろっては、
郵便さんに笑われた、
いつかのあの日がなつかしい。

あかい椿は伐られたし、
黒い御門もこわされて、
ペンキの匂うあたらしい、
郵便局がたちました。