『鶴』 詩 金子みすゞ | もりいさむのブログ

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『鶴』 詩 金子みすゞ

お宮の池の
丹頂の鶴よ。

おまえが見れば、...

世界じゅうのものは、
何もかも、網の目が
ついていよう。

  あんなの晴れたお空にも、
  ちいさな私のお顔にも。

お宮の池の
丹頂の鶴が、
網のなかで静かに
羽をうつときに。
一山むこうを
お汽車が行った。