『夢売り』 詩 金子みすゞ『夢売り』 詩 金子みすゞ 年のはじめに 夢売りは、 よい初夢を 売りにくる。 たからの舟に 山のよう、... よい初夢を 積んでくる。 そしてやさしい 夢売りは、 夢の買えない うら町の、 さびしい子等の ところへも、 だまって夢を おいてゆく。