『初あられ』 詩 金子みすゞ | もりいさむのブログ

もりいさむのブログ

ブログの説明を入力します。

『初あられ』 詩 金子みすゞ

あられ

あられ
手に受けて、
春の夜の...

お雛まつりを
ふとおもう。

おなじみの隣の雛は
こんな晩、
暗いお倉の片隅の
ひとりびとりの箱のなか。
ぱら、ぱら、と
きれぎれに
樋うつ音を聴いてるよ。
あられ
あられ
初あられ。