『叱られる兄さん』 詩 金子みすゞ『叱られる兄さん』 詩 金子みすゞ 兄さんが叱られるので、 さっきから私はここで、 袖なしの紅い小紐を、 結んだり、といたりしている。 それだのに、裏の原では、 さっきから城取りしている、 ときどきは鳶もないている。