『子供と潜水夫と月と』 詩 金子みすゞ | もりいさむのブログ

もりいさむのブログ

ブログの説明を入力します。

『子供と潜水夫と月と』 詩 金子みすゞ

子供は野原の花をつむ、
けれども、帰るみちみちで
はらりはらりと撒きちらす。
...

お家へかえれば、何もない。もりいさむのブログ

もぐりが海の珊瑚採る、
けれど、あがれば舟におき、
からだ一つでまたもぐる。

じぶんのものは、何もない。

月はお空で星ひろう、
けれど、十五夜すぎたなら、
またもお空へまき散らす。

晦日ごろには、何もない。