『しもやけ』 詩 金子みすゞ
しもやけの
すこうしかゆい小春日に、
お背戸の山茶花咲きました。
...
その花折って髪にさし、
そしてしもやけ見ていたら、
ふっと、私がお噺の、
継娘のようにおもわれて、
浅黄に澄んだお空さえ、
なにかさみしくなりました。
しもやけの
すこうしかゆい小春日に、
お背戸の山茶花咲きました。
...
その花折って髪にさし、
そしてしもやけ見ていたら、
ふっと、私がお噺の、
継娘のようにおもわれて、
浅黄に澄んだお空さえ、
なにかさみしくなりました。