『草原の夜』 詩 金子みすゞ
ひるまは牛がそこにいて、
青草たべていたところ。
夜ふけて、
月のひかりがあるいてる。
月のひかりのさわるとき、...
草はすっすとまたのびる。
あしたも御馳走してやろと。
ひるま子供がそこにいて、
お花をつんでいたところ。
夜ふけて、
天使がひとりあるいてる。
天使のあしのふむところ、
かわりの花がまたひらく、
あしたも子供に見せようと。
ひるまは牛がそこにいて、
青草たべていたところ。
夜ふけて、

月のひかりがあるいてる。
月のひかりのさわるとき、...
草はすっすとまたのびる。
あしたも御馳走してやろと。
ひるま子供がそこにいて、
お花をつんでいたところ。
夜ふけて、
天使がひとりあるいてる。
天使のあしのふむところ、
かわりの花がまたひらく、
あしたも子供に見せようと。