『夢から夢を』 詩 金子みすゞ
一寸法師はどこにいる。
一寸法師は身がかるい、
夢から夢を飛んで渡る。
...
そして昼間はどこにいる。
昼も夢みる子供等の、
夢から夢を飛んで渡る。
夢のないときゃ、どこにいる。
夢のないときゃ、わからない、
夢のないときゃ、ないゆえに。
一寸法師はどこにいる。
一寸法師は身がかるい、
夢から夢を飛んで渡る。
...
そして昼間はどこにいる。
昼も夢みる子供等の、
夢から夢を飛んで渡る。
夢のないときゃ、どこにいる。
夢のないときゃ、わからない、
夢のないときゃ、ないゆえに。