『はつ秋』 詩 金子みすゞ | もりいさむのブログ

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『はつ秋』 詩 金子みすゞ

涼しい夕風ふいて来た。

田舎にいればいまごろは、
海の夕やけ遠くみて、
黒牛ひいてかえるころ、

水色お空をなきながら、...

千羽からすもかえるころ。

畠の茄子は刈られたか、
稲のお花もさくころか。

さびしい、さびしい、この町よ、
家と、ほこりと、空ばかり。


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