『らくがき』 詩 金子みすゞ『らくがき』 詩 金子みすゞ 雨の音 ききながら、 見つめる壁の 落書きよ。 いつの日 誰が描いたやら、... 私みたいに 拙い画。 薬の香 芬とする、 大きな火鉢に ひとりいて、 しみじみと ながめてる。 お顔だけの あねさま。