『はつ秋』 詩 金子みすゞ | もりいさむのブログ

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『はつ秋』 詩 金子みすゞ

白いいかめしい日曜の銀行に、
ころ、ころ、ころ、とこおろぎが鳴き、

白いようにうすい朝の空を、
すらすらと蜻蛉が飛ぶ。

   (秋は今朝、...

   港に着いた。)

白い巨きな日曜の銀行に、
陽はかっきりと影をつくり、

白い絲のついた蝉は電線にからまって、
うすい翅をふるわせている。
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