『生きたかんざし』 詩 金子みすゞ | もりいさむのブログ

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『生きたかんざし』 詩 金子みすゞ

子守ころころ漁師の子
もしやもしやの髪の毛、こりゃいいな、
雀、巣かけようととまったら、
赤いダリヤが燃えていて、
あつつ、あつつと
飛んで逃げた。

日ぐれにゃしおれたかんざしは、
髪から抜かれてすてられて、
濱からかえった母さんに、
髪結てもらう漁師の子。
雀は軒に
巣をかけた。


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