『次からつぎへ』 詩 金子みすゞ | もりいさむのブログ
『次からつぎへ』 詩 金子みすゞ
月夜に影踏みしていると、
「もうおやすみ」と呼びにくる。
(もっとあそぶといいのになあ。)
かれどかえってねていると、
いろんな夢がみられるよ。
そしていい夢みていると、
... 「さあ学校」とおこされる。
(学校がなければいいのになあ。)
けれど学校へ出てみると、
おつれがあるから、おもしろい。
みなで城取りしていると、
お鐘が教場へおしこめる。
(お鐘がなければいいのになあ。)
けれどお話きいてると、
それはやっぱりおもしろい。
ほかの子供もそうか知ら、
私のようにそうか知ら。

