『桜の木』詩 金子みすゞ | もりいさむのブログ

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『桜の木』詩 金子みすゞ

もしも、母さんが叱らなきゃ、
咲いたさくらのあの枝へ、
ちょいとのぼってみたいのよ。

一番目の枝までのぼったら、
町がかすみのなかにみえ、もりいさむのブログ
お伽のくにのようでしょう。
...
三番目の枝に腰かけて、
お花のなかにつつまれりゃ、
私がお花の姫さまで、
ふしぎな灰でもふりまいて、
咲かせたような、気がしましょう。

もしも誰かがみつけなきゃ、
ちょいとのぼってみたいのよ。