『紙ふうせん』 詩 金子みすゞ
一つ、ついては、手をたたく、
紙ふうせんののぼる空。
絹の旗雲、羽の雲、
柳のようね、枝の雲。
「さんさん笹山」その唄の
... 猿もさんさん、笹山で、
お手々たたいて春の日を、
みなでたのしくあそぼうし、
じとりあそびもお日和は、
ひとりあそびも春の日は。
一つ、ついては、手をたたく、
紙ふうせんののぼる空。
絹の旗雲、羽の雲、
柳のようね、枝の雲。

「さんさん笹山」その唄の
... 猿もさんさん、笹山で、
お手々たたいて春の日を、
みなでたのしくあそぼうし、
じとりあそびもお日和は、
ひとりあそびも春の日は。