『私』 詩 金子みすゞ | もりいさむのブログ

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『私』 詩 金子みすゞ

どこだって私がいるの、
私のほかに、私がいるの。

通りじゃ店の硝子のなかに、
うちへ帰れば時計のなかに。

お台所じゃお盆にいるし、
...
雨のふる日は、路にまでいるの。

けれどもなぜか、いつ見ても、
お空にゃ決していないのよ。

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