『空っぽ』 詩 金子みすゞ | もりいさむのブログ

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『空っぽ』 詩 金子みすゞ

あかい手箱にいっぱいの、
きれいなきれを着さてみる、
私の人形は、空っぽよ。

からっぽだから、いつまでも、
顔もよごれず、手ももげず、
世界で一ばんきれいなの。
...
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からっぽだからその上に、
はなしも出来りゃききもして、
世界で一ばんりこうなの。

紅い鹿の子や、友禅や、
飽かずに、飽かずに、着せかえる、
私の人形は、からっぽよ。