『二つの草』 詩 金子みすゞ | もりいさむのブログ

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『二つの草』 詩 金子みすゞ

ちいさい種は仲よしで、
いつも約束してました。もりいさむのブログ
「ふたりはきっと一しょだよ、
ひろい世界へ出る時は。」

けれどひとりはのぞいても、
ほかのひとりは影もなく。
...
あとのひとりが出たときは、
さきのひとりは伸びすぎた。

せいたかのっぽのつばめぐさ、
秋の風ふきゃさやさやと、
右に左に、ふりむいて、
もとの友だちさがしてる。
ちいさく咲いた足もとの、
おみこし草を知りもせず。