『電信柱』 詩 金子みすゞ | もりいさむのブログ

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『電信柱』 詩 金子みすゞ

耳もとでおしゃべり雀の声がして、
電信柱は眼がさめた。
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野菜ぐるまの絶えたころ、
...
工夫がコツコツやって来た。

おひるすぎから風が出た、
子供がお耳をおっつけた。

糸を切られたふうせんは、
鼻をかすめて飛んでった。

夕焼小焼けで日がくれた、
あたまの近くへ星が出た。

足もとで救世軍がうたうので、
電柱柱はねむくなった。