『金魚』 詩 金子みすゞ
月はいきするたびごとに
あのやわらかな、なつかしい
月のひかりを吐くのです。
...
月はいきするたびごとに
あのやわらかな、なつかしい
月のひかりを吐くのです。
...
花はいきするたびごとに
あのきよらかな、かぐわしい
花のにおいをはくのです。
金魚はいきするたびごとに
あのお噺継子のように
きれいな寶玉をはくのです。
あのきよらかな、かぐわしい
花のにおいをはくのです。
金魚はいきするたびごとに
あのお噺継子のように
きれいな寶玉をはくのです。