『おひる休み』 詩 金子みすゞ『おひる休み』 詩 金子みすゞ 「城取りするもな みな来い。」 「ため鬼するもな みな来い。」 あの組や、いれてはくれまいし、 ... あの組や、あの子が大将だし。 知らぬかおして、片かげで、 地面に汽車を描いている。 あの組や、わかれてはじめたな、 あそこは、鬼ぬきしているな。 なにか、びくびくしていたが、 みんなはじめてしまったら、 騒ぎのなかに、裏山の 蝉のなくのがきこえるよ。