break a brick | 声迷線の彷彿線 どこ行き?

break a brick

この部屋に
降り注いでいた
僕の全てを凍り付かす
止む事を
知らなかった雨が

ほんの僅かな
気配だけれど
和らいで優しく
降り注いでいる

いつでも覗いて
いたのは
足元の汚れた水溜りに
逃げ隠れする
軽薄で稀薄な
伏せ眼がちの瞳

時折
見上げる空にさえ
星が輝くのも
忘れていたしだいで

過去から未来から
運ばれて来る災いは
胸のなかの泉に
とめどなく石を
投げ落としては

苔を生やし
その色を変えて
いつしか心
沼にして行く

まだ 暫くは
この躰濡れたまま
無意味さを
噛み締めながら

歩き出す行為が
例え苦しみばかり
だとしても
せめて 右足を
一歩 浮かせてみる

底に沈み込んだ
それらを
さらう事などと
不可能だとは
知れているのだから

せめてもの酬いに
次々と
投げ込まれる
自己の嫌悪を
撃ち崩せる様な

救いを見出し
傷を晒し
星を見つめたい

あの頃と
同じ気持ちで

そこが
絶望の淵だとしても