慮 愁 | 声迷線の彷彿線 どこ行き?

慮 愁

ひと山越え
ふた山越えて
灰色の蛇の背を
乗りこなしながら

南天の緋が
朱色に盗って
変わるのを

見届ける様に
車輪を進ませる

もう少し
あと少しと
欠伸を噛み殺して

やがて月が
顔を出すのを待つ

永い旅路も逗留も
疲れ果て低体温
音無しの所作で
斜めに為れば

慣れた目付きで睡魔が
哀願し出す

悩ましげな
素振りを添えて