桜咲くは朔日に | 声迷線の彷彿線 どこ行き?

桜咲くは朔日に

日毎に増していく
風の暖かさと勢いと

押し寄せてくる
僅かな痛みと刹那さを
ないまぜにしながら
今は訪れる

香り高い春告げの
候はなだらかに
過去って

おおらかな空は
薄紅の蕾に
咲いておくれと
願いを促した

瞼を閉じた左目の
裏には
在りし日の思い出と
透明変わりし日の事を
見つめ続ける右目の
先には
待ち侘びる人の笑と
固く抱き寄せる時を

高くそびえる
樹に寄り添って
戻る事の無い
この瞬間を祝福
しようと心に秘める