奇跡の2000マイルという映画を見た。
邦題が…けどよかった。
女の人一人とラクダと犬と一緒に、砂漠を2700キロ横断するっていう1977年の実話に基づいた映画で、いろんなことが起きるんやけど。
27歳で横断。今の私より若い!
主演の女の人が本当によかった。
すごく無骨で潔くて綺麗で、でも弱くて脆くて、旅を進めるうちにどんどん砂で汚れて汚くなっていく。
犬が死んだり、野生のオスのラクダが自分のメスのラクダに迫ってきて銃で撃ったり(この人ラクダ大好き)とか胸が引き裂かれるようなことがたくさん起きる。
でも言葉で説明しない。心情は顔のアップとか景色とかで表現してて。まぁある意味映像でめっちゃ説明する映画ではあったけど。
言葉は時に邪魔だなーと思う。
私は言葉ではない方法で作品を作っているし、
横に説明書きのある作品、写真展とかで横に詩がついているものが苦手だ。
作品で語ってよ、と思う。
それだけ感じさせてほしい。
写真の横に詩がついているものは、それはそれでそういう表現だしありだと思うけど、自分の人形の横に多分この先言葉をつけることはないと思う。
でも言葉ほど自分の中に深く染み込むものはないな、とも思う。
好きな言葉、言い回しはメモして保存する。
見返して、やっぱりいいなと思う。
この間2~3ヶ月に1度くらいとか半年おきくらいのペースで会う友達から電話がかかってきた。
常に連絡を取り合うわけじゃないけど、いつも私の心にはその人がいて、ふとした時に元気かなー?と思う。
大学の友達でもう10年来の友達なんだけど、
普段その人から電話がかかってくることなんてなくて、何かあったのか!と思って驚いて電話にでたんだけど。
本当にもう衝撃的な告白で、でもそれどうして私に今まで言ってなかったの?その内容だと一番言いやすいの私だっただろ!て聞いたら、
ななえちゃんにはなんか言い出せなくて。って。そう言われてすごく嬉しかった。
なんというか、その話を私に言うことがその人にとってすごく勇気のいる大切なことだったんだなと思うと嬉しかった。
その話を聞いて急にその人がカラフルに見えて、同時にその人がとても弱く見えた。
そのことが嬉しくて、素敵なことだと思った。話してくれてありがとうと何度も言った。
言葉は時にあからさまで残酷だけど、使い方に気をつけないと大変なことになるけど、こんなに素敵なものはないと思う。
今日も帰ったらハリネズミを作ろう。
言葉ではないもので私は表現しよう。