昨夜、
オランダの首相のテレビ演説を観ました。
オランダ語がおぼろげにしか
わからない私にも、
すごく、すっきりして
力強い好印象の演説。
後で英語サイトや、
日本大使館のメールで
内容詳細を確認しました。
内容詳細を知って、
印象的だったのは、
現実問題として、
オランダ国民の多くが
ウィルスに感染するであろう
と認めていること。
そして
国を完全に閉鎖するという
第3のシナリオではなく、
第1のシナリオの、
集団免疫が構築され蔓延を防ぐという
シナリオに従っていること。
オランダの選んだ道は、
感染のピークをなるべく長期間で平坦なものにすることで、
医療崩壊をさけるということのようです。
個人的には、
現実的でオランダらしいなという感じで
好印象を受けました。
● 新型コロナウイルスが我が国と世界を席巻しており、国内外でとられている措置は平和時のものとしては前代未聞。
● 亡くなられた方のご親族に弔意を表し、療養中の方の早期回復を祈る。
● 高齢者や病気がちな方のリスクを最小限に抑えることが最優先課題。
● 異なる情報が次々入り、国毎に対応が違い、情報が瞬時に伝わり、意見も早急に変わる中、専門家の知識と経験に従い、措置をとるの が唯一の賢明な方法である。
● 私の今夜のメッセージは心地よいものではない。新型コロナウイルスは当面は居続けるであろう。専門家によれば、現実問題として、 オランダ国民の多くがウイルスに感染するであろうが、ワクチンや 薬ができるまでの間、ウイルスの拡大を抑え、コントロールされた 集団免疫を得ることができる。それまでに何ヶ月かそれ以上の期間 を要するため、その間、リスクの大きい人を極力保護する必要があ る。
● 3つのシナリオがあり、オランダは、ウイルスを最大限にコントロールし、感染者数のピークを低め長期間に引き延ばすことで大多数 の人を軽症にし、 医療のキャパシティを維持する第一のシナリオを目指す。コントロ ールできずウイルスが拡散する第二のシナリオでは医療のキャパシ ティが不足する。国を完全に閉鎖しウイルスの阻止を際限なく追求 する第三のシナリオでは、 国を1年あるいはそれ以上停滞させなければならないが、オランダ は開かれた国で、ワクチンがない以上、新型コロナウイルスは世界 中に広がり、オランダも例外ではない。
● これまでに発表された全ての助言や措置は、第一のシナリオ「最大限のコントロール」に基づく。今後何ヶ月間かは試行錯誤となるで あろうが、必要な措置と、極力普通に生活を続けることのバランス を追求する。
● 同時に、この危機が経済に与える影響に目をつぶることはできない。内閣は、オランダの企業家と被雇用者を支援するために必要なこ とを行う。
● これまでの指示や措置が遵守されていること、心温まる互助と団結に対して、私はオランダの全ての人達に謝意を表する。 常識を働かせ、専門家の指示に従っていただきたい。今は意見や立 場の違いを乗り越えて協力し合うべき時、大変な状況下で日夜他者 を助け、ウイルスを抑制しようと努めている人々に対して信頼を託 すべき時である。病院や高齢者医療施設の清掃業者、 看護師及び医師、ホームドクター、保険局関係者、警察官、 救急車要員、その他の救護関係者、学校、託児所、公共交通機関、 スーパーマーケット等で働く人々の素晴らしい仕事ぶりに、心から 謝意を表する。我々が直面する課題は極めて大きく、我々は17百 万人が一丸となって対処していかねばならない。お互いを考慮しよ う。皆さんに期待。
(日本大使館からのメールより)