エネルギー供給系②-1 〜ATPとは何か?〜 | プロフェッショナルコンディショニングマスター森部塾長 獅子奮迅!

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ATPとは、アデノシン三リン酸のことです。Adenosine TriPhosphateの大文字のアルファベットを取ってATP(エー・ティー・ピー)と短縮して呼ばれています。

【図はWikipedia参照】

アデノシンとは、生体内で重要な役割を持つ化学物質で、ヌクレオシドの一つです。
【図はWikipedia参照】

そのヌクレオシドとは、塩基と糖が結合した化合物の一種で、塩基としてはアデニン・グアニン(プリン塩基)やチミン・シトシン・ウラシル(ピリミジン塩基)等があります。つまり、それぞれのアルファベットの頭文字を並べるとAGTC・Uとなりますね。そう。DNAとRNAを構成する塩基です。
*DNA(デオキシリボ核酸)とは生物の遺伝情報の継承と発現を担うポリマー生体物質(高分子生体物質)で、デオキシリボース(五炭糖)とリン酸、塩基から作られる核酸です。このうちの塩基にAGTCの4種類があります。DNAとRNAの大きな違いは、糖と塩基にあり、それにより性質やらせん構造にも違いが出ます。ちなみにRNAの塩基はチミン(T)がウラシル(U)に替わっています(例外もありますが)。

さて、本題に戻りますね。あらゆる生物の細胞内に存在するATPですが、ヒトの運動においては筋収縮の直接のエネルギー源として利用されます。参考までに細胞の増殖にも利用されていますし、植物では光合成において、菌類のような微生物では呼吸や発酵等の代謝過程において利用されています。

ちなみに、食物や細菌・かび等の微生物を含むすべての有機物(生物だけではなくその痕跡や残骸も含めて)はATPを含んでいます。これを利用したATP検査が生物学的汚染量を検出する衛生管理方法として活用されていますよ。

今年に入って世界中を混乱に貶めている新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐ目的でアルコール除菌が日常的に行われるようになっていますが、もしATP検査でATPが検出されたとすると除菌されていない可能性が高いということになります。
*もちろん、菌とウイルスは別物ですが、菌が残っているならもっと小さいウイルスも残っている可能性は大です。


脱線が続いて申し訳ありません。次の記事で本題の方を進めます。