Mはあまり「おいしい!」と言わない人だったが、最近は言うようになった。
美味い不味いを言うのは、食している材料(もと生き物)に対して僭越である、というようなことらしいのですが、わたしはこういう発想、あんまり好きじゃない。なにかを大事にしているようで、なにかを無視していて、当人はそれが正しいと思っているようなところがあって、なんだかなぁなのだ。てっとり早くいえば、牛や豚や野菜に対するそれだけの気持ちがあるのに、アンタのために料理を作る人にはそれだけの気持ちもないのかよ、みたいなw はい、わたしは悟りたくない衆生でございます。
一方、わたしは、おいしい!と言って育ってきた。そしたら、母がうれしそうな顔をするし、またそのおいしい料理がでてくるし、これは魔法の言葉だって小さいときに体得したんだと思う。でも、あんまりおいしくないともそのまま言ってしまうのですが。
一昨夜、中華丼の具にイカを買ってきて、とMに頼んだら、生食用イカをイッパイ(一匹)買ってきてあった。いろんな具のひとつなんだから、適当な大きさにカットしてある冷凍のを買ってきてよね、手間かかるんだからぁと心の中でぶつぶつ言いながら、でも、まぁ、足とワタで塩辛、身の一部は中華丼の具、あまったのを糸造り(イカソーメン)にした。
食べていたら、Mがおもわず、という感じで、「このイカ、おいしい!」と言った。
オラ、そのヒトコトで、すっかり機嫌が直っちまっただ(^_^ゞドモドモ
ほんとに、なんだかおいしかったんです。
翌朝、Mからリクエスト。「昨日のイカの刺身を今日も食べたい」
オッケーっス!
それで、こんな具合・・・
あなたがおいしいと言ったから今夜再びイカソーメン
キミがため仕事帰りのスーパーで一割引きのイカを買いつつ
(イチオ、俵万智と光孝天皇のパロディなのでございますが(;¬_¬))
イカはもう一杯しか残っていなかった。まだ午後7時頃だったのに。
で、また、イカを解体し(牛の目玉とかの解剖は聞くのもほへぇだけど、イカを造るのは好き。食べたい一心でw)たり、あとは、ちまちまちょこちょこと、かっこつけて半月盆に盛ってみた。
このあたりになると、本日の日記ネタを意識してたのである。であるにもかかわらず、「学食のような」と、からかうM。「ちがうでしょ」と言ったら、「料亭のような」。そ、それも違うな。お刺身定食みたいになっちゃったか(--;
・里芋の煮物は、八百屋さんで調理済みのものが売っていたので、迷った末、手抜きした。本当は、イカを二杯買って、イカと里芋の煮物を作って「イカ尽くし」にしようと思ってた。この里芋はなかなかいい味だった。
・イカの塩辛は、今回もまあまあのデキ。
・甘えびが残ったので、味噌汁に入れた。
・香の物は彩りに野沢菜漬けがよかったんだけどなぁ。
それで、肝腎のイカの糸造りなんですが、一昨日のほうが絶対においしかった。
鮮度が違ったのか? 個体差がわりとあるものなのか?
むぅぅぅ、ザムネン!