私のすきな<別れの映画>
●邦画編vol.1
「天城越え」「伊豆の踊子」「雪国」
●邦画編vol.2
小津監督作品 my best1「麦秋」 2「東京物語」 3「小早川家の秋」
●邦画編vol.3 以下に
小津監督作品 my best4「秋刀魚の味」 5「晩春」
★ ★ ★
桜だより聞きてより、けふ、古文の気分。
書き残したる「晩春」「秋刀魚の味」を、擬古文風に書かうとは、また酔狂な。
○「晩春」
「晩春」の父と娘の京都行、別れの旅なり。
白地に藍の大きなる菖蒲柄の浴衣着て、並べたる布団に座りて云ふ原節子、清純なれども色こぼれ、あふれて、「私、いつまでもお父様のおそばでいたいんです」。
棒読みの枯れし笠智衆が父親役でなければ、とてものことにこの場面はもたず。
嫁にやる娘をもつ世の父の究極の憧れの場面と憶測す。
花嫁姿、ありかなきかさへ、をんなの記憶おぼろに霞み、この藍白の浴衣姿こそ、父にとりて忘れられぬ娘との別れの姿。
この原節子、極上のファザコン娘なり。
ファザコンの気配微塵もなき(いや、少しはあるやもしれぬ、と近頃思ふ)をんな、「晩春」はベスト5なり。
○「秋刀魚の味」
ベスト4は、岩下志麻の娘よき「秋刀魚の味」。1962年、小津の遺作なり。
1949年のやさしき娘、すでにこの国の娘を象徴せず。
父に溺愛されたれば、つんつくもの云ふほか対処の術もたぬ、新しき娘の登場なり。
父の心配、いと、うたてし。娘、すでに強き意志もちたり。
岩下の娘役、しんみりしたるは、花嫁衣裳を着てのち。
花嫁衣裳着しときも、まだつんつく物云ふ娘でありしをんな、去らぬ別れの間際はやさしき娘にならんとぞ思ふ。父母にひと言の相談もなく婚家を出でし娘に、7年余も口利かぬ父でありせば。
だから、擬古文はイヤ。
平仮名の伝統のなかにある「私的な表現手段」の踏襲か、擬古文を書くと私事になる。
って、そうじゃなくても、アンタは「わたくしごと」の多い人さぁ。(^_^ゞドモドモ
「晩春」リンク
・goo 映画
http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD5901/
・シネマレビュー
http://www.jtnews.jp/cgi-bin/review.cgi?TITLE_NO=5705
・ロケ地紹介
http://www.ne.jp/asahi/nonki/jinqi/overdose/location/lateSpring/
「秋刀魚の味」リンク
・goo 映画
http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD20891/index.html
・シネマレビュー
http://www.jtnews.jp/cgi-bin/review.cgi?TITLE_NO=2749
・みんなのレビュー
http://jtnews.pobox.ne.jp/movie/database/treview/re2749.html
人気ブログランキングに参加中です。よろしかったら、ぽちっと押してくださいませ。ココ
上位になったら、ランキングページから読みに来てくださる方もいると思われる仕組みです。
●邦画編vol.1
「天城越え」「伊豆の踊子」「雪国」
●邦画編vol.2
小津監督作品 my best1「麦秋」 2「東京物語」 3「小早川家の秋」
●邦画編vol.3 以下に
小津監督作品 my best4「秋刀魚の味」 5「晩春」
★ ★ ★
桜だより聞きてより、けふ、古文の気分。
書き残したる「晩春」「秋刀魚の味」を、擬古文風に書かうとは、また酔狂な。
○「晩春」
「晩春」の父と娘の京都行、別れの旅なり。
白地に藍の大きなる菖蒲柄の浴衣着て、並べたる布団に座りて云ふ原節子、清純なれども色こぼれ、あふれて、「私、いつまでもお父様のおそばでいたいんです」。
棒読みの枯れし笠智衆が父親役でなければ、とてものことにこの場面はもたず。
嫁にやる娘をもつ世の父の究極の憧れの場面と憶測す。
花嫁姿、ありかなきかさへ、をんなの記憶おぼろに霞み、この藍白の浴衣姿こそ、父にとりて忘れられぬ娘との別れの姿。
この原節子、極上のファザコン娘なり。
ファザコンの気配微塵もなき(いや、少しはあるやもしれぬ、と近頃思ふ)をんな、「晩春」はベスト5なり。
○「秋刀魚の味」
ベスト4は、岩下志麻の娘よき「秋刀魚の味」。1962年、小津の遺作なり。
1949年のやさしき娘、すでにこの国の娘を象徴せず。
父に溺愛されたれば、つんつくもの云ふほか対処の術もたぬ、新しき娘の登場なり。
父の心配、いと、うたてし。娘、すでに強き意志もちたり。
岩下の娘役、しんみりしたるは、花嫁衣裳を着てのち。
花嫁衣裳着しときも、まだつんつく物云ふ娘でありしをんな、去らぬ別れの間際はやさしき娘にならんとぞ思ふ。父母にひと言の相談もなく婚家を出でし娘に、7年余も口利かぬ父でありせば。
だから、擬古文はイヤ。
平仮名の伝統のなかにある「私的な表現手段」の踏襲か、擬古文を書くと私事になる。
って、そうじゃなくても、アンタは「わたくしごと」の多い人さぁ。(^_^ゞドモドモ
「晩春」リンク
・goo 映画
http://movie.goo.ne.jp/contents/movies/MOVCSTD5901/
・シネマレビュー
http://www.jtnews.jp/cgi-bin/review.cgi?TITLE_NO=5705
・ロケ地紹介
http://www.ne.jp/asahi/nonki/jinqi/overdose/location/lateSpring/
「秋刀魚の味」リンク
・goo 映画
http://movie.goo.ne.jp/movies/PMVWKPD20891/index.html
・シネマレビュー
http://www.jtnews.jp/cgi-bin/review.cgi?TITLE_NO=2749
・みんなのレビュー
http://jtnews.pobox.ne.jp/movie/database/treview/re2749.html
人気ブログランキングに参加中です。よろしかったら、ぽちっと押してくださいませ。ココ
上位になったら、ランキングページから読みに来てくださる方もいると思われる仕組みです。