四日市市立小山田小学校が令和5年度の『第16回キャリア教育優良教育委員会、学校及びPTA団体等文部科学大臣表彰』を受け、2月2日に関係者からの報告を受けました。

 

 今回、全国の小学校で当表彰を受けたのは23校という貴重な表彰となりました。

 

 文部科学省は、『キャリア教育』を「今、子どもたちには、将来、社会的・職業的に自立し、社会の中で自分の役割を果たしながら、自分らしい生き方を実現するための力が求められており、この視点に立った日々の教育活動」としています。

 

 そして、学校の特色や地域の実情を踏まえつつ、子どもたちの発達の段階にふさわしい『キャリア教育』をそれぞれの学校で推進・充実させるという方針を取っています。

 

 四日市市は、以前より『キャリア教育』に力を入れており、平成28年度は西笹川中学校、平成29年度は山手中学校、平成30年度は羽津中学校、令和元年度は下野小学校、令和3年度は保々中学校、令和4年度には橋北中学校が表彰を受けており、令和2年度は表彰が行われ無かったことから、令和5年度の小山田小学校の表彰で7回連続での表彰となります。

 

 四日市市が力を入れている『キャリア教育』が全国的にも高く評価されています。

 

◆小山田小学校の『キャリア教育』の取り組み

 

①児童一人ひとりの発達を踏まえたきめ細かな支援

 小山田小学校では、市が掲げるキャリア教育に関する「4つの力(つながる力、見つめる力、うごく・いかす力、めざす力)」を子ども達に分かり易いよう『3つの力〔高める力(赤ほっと)、関わる力(青ほっと)、向き合う力(緑ほっと)〕』と整理し、3つの「ほっと」をキーワードに児童がどのような力を身に付けていくのかを自身で理解したうえで取り組みを進める、主体的な学習活動が実施されています。

 

※3つのほっと:HOT(熱い・一生懸命)・ほっとする・ほっとかない

 

 学習活動後には、「振り返りカード」や「キャリア・パスポート」を活用し『3つの力』をもとに身に付けた力について、児童自らが振り返るとともに、他の学年や保護者等への発信を行っています。

 

②地域と連携した学習活動

 地域で子どもを育てていこうとする環境がある小山田地区において、地域の方や事業所と連携した様々な取り組みを実施しています。

 

・1,2年生:昔遊び体験

・3,5年生:しめ縄づくり

・4年生:車椅子体験や高齢者疑似体験

・5年生:稲づくり

・6年生:地域清掃活動

・全学年:サツマイモ栽培(地域の方を招き、収穫祭開催)

 

③多様な価値観や考え方に触れる活動

 小山田小学校は、各学年1学級の小規模校である為、多様な価値観に触れる機会を創出する取り組みとして、全ての学年で市内の他の小学校とオンラインを活用した遠隔授業や互いの小学校へ訪問する合同交流授業を行っています。

 

 また、行事に取り組む際には、1年生から6年生の縦割り班活動を取り入れ、異学年で話し合う活動も行っています。

 

 

 この様に、小山田小学校では、地域と学校が連携を図り、様々な取り組みを進めてきました。

 

 これまでご尽力頂いた関係者の皆さんに深く敬意を表します。

 

 現在、四日市市では、体系的なキャリア教育を推進するため、各中学校区におけるキャリア教育全体計画及び年間計画を毎年見直し、四日市版キャリアパスポートの活用、四日市版キャリアパスポート推進モデル校による検証等に取り組んでいます。

 

 四日市市は「教育するなら四日市」を掲げ、教育環境の充実に取り組んでいますが、こういった現場の取り組みが全国的に評価されたことは非常に意義のあることだと認識しています。


 これからも四日市市の教育の強みである『キャリア教育』を推し進め、今後も、全国から注目される学校を目指して、積極的に取り組みを進めていきます。