文部科学省が2023年10月に発表した「学校における教育の情報化の実態等に関する調査」を基に、日経BPが公立学校の情報化度合いを独自の手法でランキング化した『公立学校情報化ランキング』にて、四日市市が小学校、中学校の部門共に、全国上位にランクインしました。

 

 当ランキングは、コンピューターやインターネット接続回線といった「インフラ整備率」と、教員のICT活用指導力などを示す「教員指導力」のスコアを算出し、それらの平均を総合スコアとして順位を付けています。

 

 なお、小学校ランキングでは小学校が5校以上ある自治体、中学校ランキングでは中学校が3校以上ある自治体が対象となっています。

 

 四日市市は、「インフラ整備率」「教員指導力」共に、高い結果となり、小学校ランキングでは6位、中学校ランキングでは14位と上位に入りました。

 

 当ランキングでは、三重県は近畿地方と区分けされていますが、近畿地方で小中学校共に1位、中部地方に置き換えると小学校で1位、中学校で2位という結果でした。

 

 なお、昨年のランキングは、全国の小学校ランキングが10位、中学校ランキングは12位という結果で、継続して高い位置を維持しています。

 

 この背景には、四日市市では、十数年前から着実に学校でのICT機器の整備を進めてきたことがあります。

 

 具体的には、教員の1人1台校務用コンピュータの配備を平成20年度に行い、平成21年度には各学校への電子黒板の導入、令和元年度には校務支援システムの導入、令和4年度からは学校と家庭を繋ぐHome&Schoolの導入を行う等、授業づくりや学校全体の業務改善を図ってきました。

 

 また、小中学校共に、令和2年度末までに各教室にプロジェクターとスクリーンのセットを配備し、どの授業でも活用できる環境を整えています。

 

 そして、コロナ禍で全国的に大きく前倒しとなった児童生徒1人1台タブレット端末の整備ですが、今、各自治体でインターネット接続の問題が発生しています。

 

 四日市市は令和4年度に全ての公立小中学校で10Gbpsの通信速度の整備を済ましており、全国的にもインターネット接続環境としては充実したものとなっています。

 

 更に、「教員指導力」の面では、上記の様に、四日市市では早い段階から学校でのICTインフラ整備に力を入れてきたことから、授業でICTを活用する環境を早期に整えることが出来、教員のスキルアップを図ることが出来ました。

 

 特に、教員研修には力を入れており、全小中学校59校にICT出前研修(クラウド活用研修、授業支援ソフト活用研修等)を実施しています。

 

 そして、教員用1人1台タブレット端末の配備も完了しています。

 

 この様な成果が、今回の『公立学校情報化ランキング』での高い評価に繋がったといえます。

 

 四日市市では、第4次学校教育ビジョンにおいて、学校教育におけるICT活用とデジタル化推進の基本構想となる「四日市市GIGAスクール構想」を掲げています。

 

 今後も、インフラ整備と教員力の向上の取り組みをより一層推し進めていきます。

 

≪公立学校情報化ランキング ―小中高等学校の上位自治体≫