三重県は、一見知事就任後、県と市町のパートナーシップの深化、地域の諸課題に対する共通認識の醸成をめざし、知事と県内の市町長との対話の場として『知事と市長の円卓対話』の取り組みを進めています。

 

 四日市市では、8月8日に「四日市みなとまちづくりにおける三重県との連携について」をテーマに設定し『知事と市長の円卓対話』を行いました。

 

 今回、四日市市が「四日市みなとまちづくりにおける三重県との連携について」をテーマとして取り上げた背景には、2011年11月に策定され、現在進められている、四日市地区に人流を生み出し、市民に愛され親しまれる港に転換していこうという構想の『四日市みなとまちづくりプラン』があります。

 

 『四日市みなとまちづくりプラン』では、大きく「千歳運河賑わい創造プロジェクト」「第1埠頭及び周辺地区再生プロジェクト」を掲げており、産業港の色合いが強い四日市港を人が集う、親しまれる空間に変えていきます。

 

 当プランは、四日市港四日市地区を劇的に変えていく、四日市市の未来を創る壮大な取り組みとなることから、事業規模も極めて大きなものになります。

 

 四日市市としては、まちの魅力向上、価値の創造に繋がる事業になるので、積極的に予算を投じ、当『四日市みなとまちづくりプラン』を着実に進めていきたいという思いがあります。

 

 しかし、四日市港関係の事業においては、三重県と四日市市が設立している四日市港管理組合が担うことになります。

 

 四日市港管理組合は、三重県:四日市市=5:4という比率で負担をしており、四日市港管理組合の事業を進めていくには、三重県の意向も重要となり、理解・協力が必要になります。

 

 『四日市みなとまちづくりプラン』では、「千歳運河賑わい創造プロジェクト」が先行しており、今年度、令和4年度の四日市港管理組合の千歳運河の整備事業の当初予算は約2億円となっています。

 

 しかし、この2億円の規模で『四日市みなとまちづくりプラン』を進めていっても、「千歳運河賑わい創造プロジェクト」「第1埠頭及び周辺地区再生プロジェクト」の両プロジェクトが完了するまで100年以上かかる試算となります。

 

 絶対的に予算が少なすぎるのです。

 

 ですから、四日市市としては、『四日市みなとまちづくりプラン』に関する予算規模の拡大を図り、出来る限り、当プランを早期に完了させたいとの意向を持っています。

 

 ただし、上述した様に、四日市港管理組合の負担割合が決まっていますので、三重県が予算増額に合意しなければ予算を増やすことは出来ません。

 

 こういった状況を踏まえ、三重県にも『四日市みなとまちづくりプラン』推進の意識を強く持ってもらい、当予算を増額し強力に事業を進めていくという四日市市の意向に賛同してもらいたいということを、知事に伝えました。

 

 せめて、現在進めている「千歳運河賑わい創造プロジェクト」は、四日市市の中心市街地再開発プロジェクトと歩調を合わせて進捗させ、出来る限り早期に中心市街地と四日市港との再開発を連動させる図る必要があります。

 

 『四日市みなとまちづくりプラン』の今後の進捗ペースは三重県の意向に掛かっています。

 

 来年度の令和5年度の『四日市みなとまちづくりプラン』に関する当初予算の増額に向けて、現在、三重県との折衝を図っています。

 

 何とか、三重県の合意を得、『四日市みなとまちづくりプラン』に関する整備予算を増額し、事業の早期完成に結び付けていきたいと考えています。

 

《第1埠頭及び周辺地区再生プロジェクト》

 

《千歳運河賑わい創造プロジェクト》