長引くコロナ禍における家庭のストレスにより、児童虐待発生の高まりが懸念される状況が続いています。

 

 四日市市においても、令和2年度の児童虐待相談対応件数は前年度と比べて約40%増加(506件⇒710件)しています。

 

 近年の傾向として、虐待全般が増加傾向にありますが、特に、「心理的虐待」の相談対応件数の増加幅が大きくなっており、令和2年度は児童虐待の44.1%(313件)を占めています。

 

 「心理的虐待」とは、子どもが同居する家庭におけるDVや夫婦喧嘩の増加に起因します。

 

 子ども自身が身体的な虐待を受けていなくても、家庭でDVや夫婦喧嘩等が行われているところを見ることが、子どもにとって大きな心理的負担となり、これらが「心理的虐待」となります。 

 

 コロナ禍において家庭に居る時間が長くなっていることもその増加要因の一つと考えられます。

 

 DVや夫婦喧嘩の通報を受けての警察からの児童相談所への通知も増えています。

 

 児童虐待相談件数が増える中、児童虐待の早期発見、早期対応が大変重要となります。

 

 そこで、重要になるのが、児童虐待かもと思った時などにすぐに児童相談所に通告・相談が出来る児童相談所虐待対応ダイヤル「189(いちはやく)」です。

 

 ただ、児童相談所虐待対応ダイヤル「189(いちはやく)」の認知度は低い状況にあります。

 

 こういったことから、四日市市ではこの度、11月の児童虐待防止推進月間に合わせ、児童相談所虐待対応ダイヤル「189」を広く市民の皆さんに周知することを目的に、交通事業者(三重交通バス、三岐バス)、郵便局等の協力を得て、1ヵ月間、市内で300台を超える車両で児童虐待防止の啓発運行を実施します。

 

 三重交通バス、三岐バスの市内運行バスのほぼ全ての路線バスに児童相談所虐待対応ダイヤル「189」啓発のバスマスクを掲出します。

 

 加えて、郵便車両約100台、生活環境公社車両96台、四日市市公用車54台に児童相談所虐待対応ダイヤル「189」啓発のマグネットを張ります。

 

 児童虐待の早期発見、早期対応を図る為に、多くの方に「189」番の存在を認識して頂けるよう取り組みを進めていきたいと思います。

 

*「189」とは

 児童虐待かもと思った時などに、すぐに児童相談所に通告・相談ができる全国共通の「児童相談所虐待対応ダイヤル」です。

 

 「189」に電話をかけると近くの児童相談所(四日市市であれば北勢児童相談所)につながります。

 

 通告・相談は、匿名で行うこともでき、通告・相談をした人、その内容に関する秘密は守られます。

 

 なお、通話料はかからず24時間つながります。