四日市市においても、依然として待機児童の増加が止まりません。


 平成27年10月時点で、市内の『待機児童数』は124人、また特定の保育所を指定する『保育所空き待ち人員』は393人となっています。


 1年前の同時期である平成26年10月は待機児童数は55人であったことから、1年で2倍以上に増加しているのです。


 待機児童の増加原因として、今年度から保育所に入所できる基準「保育要件」が緩和され、これまで保育所に入れなかった子ども達が保育所入園対象者になった事が考えられます。


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【保育所空き待ち186人!】保育要件緩和による待機児童急増に四日市市はどう対応するか

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 しかし、一方で、これまで県が保育所の認可を判断しており、児童が20名以上の保育所しか認可を受けることが出来なかったのが、今年度から19名以下の保育所に対しても条件を満たしていれば市が認可を与えられる様になりました。


 この19人以下の児童の保育所を『地域型保育事業所』と言い、市が認可の権限を持っている事から、市の判断で認定保育所を増加させることが出来る様になりました。


 そして、今年度新たに7施設を認可し、新たな児童受入れも実現しています。


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【保育所空き待ち186人!②】四日市市は待機児童、空き待ち人員をどう減らしていくのか!

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 四日市市においても、子育て世代に選ばれるまちとなる為に、待機児童の解消に向けて積極的に取り組んでいかねばなりません。


 現在、四日市市議会では平成28年度当初予算審議に入っていますが、この予算内容から四日市市の待機児童解消に向けた取り組みが明らかになってきます。


 まず、先述した「地域型保育事業所」を平成28年度には新たに6施設認定し、70人以上の児童受け入れ枠を増加します(予算:2億3,676万円)。


 また、新たな民間保育所の設置の動きも出ています。


新しく四郷地区に民間保育所が整備されることになっている(予算:2億340万円)のと、三重地区にある三重愛育保育園が増改築を行い定員を10名増加します(予算:1,308万円)。


 更には、保育士の人材確保に向けて『潜在保育士職場復帰支援事業』(予算:10万円)も予算化されています。


 果たしてこれで、待機児童は解消に導かれるのか。


 四日市市の場合、待機児童解消に向けては施設(受け入れキャパシティ)面の課題が相対的に大きいので、私立保育園の新規参入・定員増加、公立幼稚園の認定こども園化も含めて早急に推し進めていかねばいけません。