平成25年度における体罰調査の結果をきっかけに、この問題提起は始まります。




 平成25年度の三重県の体罰調査の結果によると、県全体の小中学校の体罰件数は小学校13校、中学校11校の合計25人の教師が体罰に関与していました。


 一方で、四日市市はというと小学校4校、中学校4校の合計8人の教師が体罰に関与したとの報告が上がっております。


 つまり、平成25年度三重県下で体罰に関与した25人の内、8人つまり32%の教師が四日市市の教師なのです。


 三重県全体に占める四日市市の小中学生の生徒数の割合は16.8%である為、生徒割合の倍程度の体罰の状況だと言えます。


 しかし、ここで考えなければいけないのは、小中学校教師の人事権は県が持っており、採用も三重県です。


 そういった点から、四日市市にだけ著しく資質の低い教師が集まったとは考えにくいです。


 そう捉えると、体罰に至る過程、背景、つまりは教育現場に問題があるのでは無いかと推測出来ます。


 果たして、四日市市の教育現場は健全なのか。


 今回の平成26年11月定例月議会 一般質問で、『小中学校における生徒指導上の問題』について取り上げました。


 調査を進めていくと、激しい教育現場の現状が見えてきました。


 ここで、はっきりしておかなければならない事として、「体罰」は許されないことであります。


 しかし、現在の学校現場では、体罰に対して過敏になっておりその状況を逆手に取って生徒が教師をからかったり挑発したりするケースが増加しています。


 体罰の事例を見ても、生徒の本当に腹立たしくなる言動も多く見られます。


 一般質問で、学級崩壊、教育用語的には『学級がうまく機能しない状況』のクラスは現在本市に6クラスある事が分かりました。


  『学級がうまく機能しない状況』とは、「子どもたちが教室内で勝手な行動をして教師の指示に従わず、授業が成立しないなど、集団教育という学校の機能が成立しない学級の状況が一定期間継続し、学級担任による通常の手法では問題解決ができない状態に至っている場合」と定義されています。


 『学級がうまく機能しない状況』の具体的な事例として、生徒が授業で立ち歩く、私語が飛び交う、教室を出歩く、チャイムが鳴っても遅れてくる等の状況が断続的に続くのです。


 この様な環境で、子供達が健全な教育を受ける事が出来るのでしょうか。


子供には教育を受ける権利があります。


ですから、現場の教師には問題生徒には毅然とした態度で対処して頂きたい。


 そして、少人数学級等で行っている加配施策(先生を多く学校に配置する施策)をこういった学級崩壊の現場にも積極的に適用していく必要があると考えます。


 挑発してくる問題生徒に対して向き合い、問題行動を理解させるには根気強い指導が必要になります。

 今回の一般質問では、こういった学級崩壊を現場の教師や学校だけに任せるのではなく、教育委員会として人的・予算的サポートを積極的に行うべきであるという点について訴えました。