「15秒待ってくれませんか?」

背広を着た課長風の男性が尋ねた。

「いいよ」

背広を着た部長風の男性が答えた。

課長風の男性は混雑した駅の男子便所に飛び込んで行った。

私は思った。


(彼は己の力を過信している)