9月議会では「下水道事業」について一般質問しました。「下水道事業」については3回目の質問です。

平成28年度に「三重県生活排水処理アクションプログラム」が公表される予定です。これは、平成8年度に三重県が各市町の生活排水対策として、公共下水道・集落排水処理施設・浄化槽の10年間の処理施設整備計画を示した都道府県構想であり、概ね5年を目処に計画を検証し必要に応じて見直しされます。


 このアクションプログラムは、鈴鹿市が汚水処理施設(下水道)を整備していく実施計画を定めた上位計画となるもので、現在の三重県生活排水処理アクションプログラムは、平成17年度に見直しを行い、平成24年度に検証を行っています。今年度は、アクションプログラムの計画最終年度であり、現在見直し作業を進めています。


 国の方でも、新規の下水道整備は今後10年で完成させ、その後は維持管理・更新に主軸が移っていく予定です。

 現在鈴鹿市は、市街化区域を毎年1.5%の下水道普及率の向上を目指して、優先的に整備しています。しかし、現時点においては、市街化区域内の未整備区域(1,765ha)を整備するには今後20年以上必要であり、さらに計画している公共下水道区域全てを整備するには、さらに10年以上かかると予想されています。昭和63年に事業許可を受けた事業です。約30年前に計画された計画です。これからかかる費用も約480億円。現在の下水道事業の借金は408億円。一般会計に匹敵する額です。

 鈴鹿市の下水道事業は流域下水道なので、汚水処理場は三重県が整備します。場所は四日市市の楠町にあります。総額1200億円の事業で、1期工事が完了し、2期工事の埋め立て工事を開始しました。2期工事完成には約490億円かかります。


このまま計画どおり事業を継続していっていいのでしょうか?下水道は重要な都市インフラであり、公共財産です。しかし、これからの少子高齢化・人口減少時代にあった事業に計画を見直す時期にきていると考えます。計画した昭和の時代とはまったく違います。今後、10年間で本当にどこまで整備するのか?

しっかりと議論が必要だと思います。それが今だと考えます。そして今から10年間、新しい目標に向かってしっかりと整備していくことが重要だと考えます。


目的は水を綺麗にすることです。下水道を作ることではないと思います。合併処理浄化槽もかなり進化してきました。浄化槽も活用しながら新しい計画を策定するべきだと考えます。


「下水道事業」は使用料と負担金では賄えません。一般会計から毎年約15億円のお金を補助することでなんとか成り立っているのが現状です。また、使用料は水道料金に連動します。水道の使用量は毎年減少しています。下水道使用料も値上げが予想されます。本来なら今の料金の3倍~4倍の料金が必要です。そういった状況でこのまま「下水道」という巨大なインフラを整備していき、維持管理・更新をしていくことができるのでしょうか?


鈴鹿市の人口は社会動態を非常に受けやすい状況にあります。30年後の人口はどうなっているのでしょうか?