昨日参加した勉強会のテーマが、「事業場外みなし労働時間制」でした。外勤営業などで労働時間の算定がしづらい場合に、実際の労働時間に関わらず一定の時間働いたとみなす制度であり、業態によってはかなりニーズの高い制度です。
しかし、(前々からわかっていたことではありますが)この制度、「使えない制度」の典型とも言えます。
●事業場外みなし労働時間制には、大きく分けて2つのパターンがあります。
①所定労働時間働いたとみなす(ex.8時間)
②その業務に通常必要とされる時間働いたとみなす(ex.9時間)
どちらも、一日中外勤の場合は問題ありません。しかし、内勤と外勤の両方がある日についてはその扱いが大きく変わってくることになります。
①のパターンは、内勤・外勤合わせて8時間とみなすことができるのでよいのですが、②のパターンについては、「内勤時間+9時間」としなければならないということになっているのです。
極端な例ですが、『内勤を8時間した後、営業に出かけて得意先を1件訪問した後直帰』というような場合があれば、その日の労働時間は17時間と算定されてしまいます。まったくもってナンセンスです。
なぜ①と②で扱いが変わるのかも不明ですし、②のパターンをそのまま導入してうまく運用できるケースにはどのようなものがあるのか教えてほしいくらいです。
というわけで、現実には(少なくとも基本形のままでは)②は使えないので、事業場外みなし労働の適用は①にするのが安全なのですが、そもそもこの制度を導入したいと考える会社は、「営業社員に残業がつかないのは実態に合っていない」「所定労働時間+αの働きにきちんと報いたい」という背景がある場合が多いですから、それでは問題解決にならないことになります。
では、現場のニーズにもこたえられ、コンプライアンスの問題もクリアするには、どのような方法が考えられるのか・・・・・・専門家が集まる勉強会なので、この辺をもっと突っ込んで議論したかったです。
「法律が悪い」「行政解釈が間違っている」で終わってはプロとしての価値はないので、その前提の中で問題解決するにはどうするか、という視点を忘れずにいたいです。
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