やっぱり君が好き(59) | mori--coのブログ

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高校生カップルの10年越しの恋愛ストーリー
26歳になった2人の運命は・・・?

毎週日曜・木曜日更新予定

モニター商品販売当日。

あっという間に完食になる。食べたお客様の中には泣き出す方も。

「やっと食べれることが出来た。妻もワシのを食べたが、何が違うのか分らないって言っていた。本当にありがとう。」

常連の森川さんご夫婦。ご主人が卵アレルギーでほとんどのメニューが食べられず、ご主人の特別メニューを用意していた。時々

「妻の食べているものをいつか自分も食べてみたい」

と寂しげにお店を出て行く事があった。

もちろん満足するお客様だけとは限らず辛口なコメントを書いてくださる方も居た。

「やっぱりバレた・・・。もう少し臭みを抑えないと代替えってバレるね。」

「でも限界じゃ無い?これを抑えるってなると化学調味料しか無いよ。」

「それはダメ。それじゃ意味ない。」

アンナとスタッフが揉めていると、駿太が割って入ってきた。

「ここで喧嘩はやめてもらえる?課題をシェフに共有して良いかな?何かヒントもらえるかも。」

「分りました。ではまた明日同じ時間に伺います。」

駿太は恭太に問題点を書いたメモを渡し、解決出来るか聞いてみた。

「化学調味料を使わず・・・。イヤ、無理じゃね?ここまで抑えてるのにこれ以上ってどんだけ鼻が利くんだよ!」

「じゃあ無理って言って良い?」

「それはダメ。一日時間くれ。だから明日はこのメニューは出さないってアンナに伝えて。」

「分った。って俺はお前らの伝書鳩じゃねぇからな!」

と言いつつも駿太はアンナに伝えた。

「恭太を信じる。あっ!あさってお忍びでお店行こうかな?お客さんの反応も気になるし、恭太に会いたいし。」

「確かに反応気になるね。先輩と来たら?予約入れてとくね。13時でいい?」

「ありがと。恭太に会える~♪」

アンナは嬉しそうに会議室を出て行った。

「俺の出番かな?橋田さんに連絡しよ」

何かを企んでいる駿太。