「何?」
「ちゃんと謝りたくて」
「何を?謝るのは私でしょ。お楽しみの邪魔をしたんだし。二回も。」
「だから、悪いのは俺なんだって。つい出来心というか、意思が弱いと言うか・・・」
「どうせ亜莉沙にうまいこと言われてずるずる関係を持ってたんでしょ?咲良さんから全部聞いたから、変な嘘ついてもバレるから」
「亜莉沙とは、関係を切るから。許して。」
「切るって、まだ切れていないんでしょ?切る気もないくせに。何年一緒にいると思ってんの?それに今回だけじゃ無いでしょ?何回浮気すれば良いの?私の事馬鹿にしすぎ。私帰るから」
歩き出した時、恭太が腕を掴んだ。
「離して。ゴメン。顔見たくない。恭太が変わって、戻ってくるまで距離置こう」
そう言って、アンナは恭太の手を優しく振りほどいた。
「アンナ・・・。ゴメン。本当に悪かったから、反省しているから。」
恭太の声を無視してその場を離れた。