やっぱり君が好き(10) | mori--coのブログ

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高校生カップルの10年越しの恋愛ストーリー
26歳になった2人の運命は・・・?

毎週日曜・木曜日更新予定

 

悲しさと、悔しさが混じり合って腹が立っていた。

何度も恭太から着信やメッセージが来ていた。

恭太は、アンナを探していた。よく集まっているファミレス。友達のバイト先。どこにも居ない。

「アンナ・・・。アンナ。謝るのは俺の方なんだって」

アンナの友達が

「もしかして、あそこかも!」

アンナのお気に入りの河川敷を教えてもらった。

周りはカップルだらけ。その中に一人でベンチに座る女の子。

「アンナ!!」

人目を気にせず叫ぶ恭太。

「なんで?彼女は?良いの?」

「こんなに冷えて。お前って本当に馬鹿だな」

不安と安心で泣き出すアンナ。

「アンナ。ゴメン。さっき見た人は、彼女でも何でも無いんだ。兄貴の彼女。俺が好きなのはアンナだけ。アンナ以外考えられない。」

「えっ?ちょっと整理できない。」

照れた顔が隠しきれない。もじもじ始める。

思わず笑い出すアンナ。

「まだ何も言ってないのに笑うなよ。雰囲気台無しじゃん」

「ゴメン(笑)」

大きく息を吐き、真剣な顔でアンナを見つめる。

「二度と言わないからな。」

コクリと頷くアンナ。

「俺、入学式の時からアンナに助けてもらうばっかりだった。時々鬱陶しい時もあったけど、気がつけばアンナを目で追っていた。他の男子と仲良く話しているだけでめちくちゃ嫉妬した。思わずキスした事は謝る。ゴメン。そこから急に距離を置くようになった時、めちゃくちゃ不安になった。でも気づいたんだ。俺、アンナのことマジで好きなんだ。って。だれにも渡したくないって。だからこの瞬間から俺の彼女になって欲しい。」

気がつけばアンナはボロボロ泣いていた。

「泣くなって。ゴメン。もう泣かしたりしないから」

優しく抱きしめる。