2013年2月24日(日)


 昨日(土曜日)は息子が仕事でタイに行きお土産を買ってきたので持って来ると言う。

そこで、美味いものでも食べようかと言うことで「ロースト・ビーフ」を作ることにした。何故か宴会料理と言うとロースト・ビーフ。贅沢な感じがしますよね。パーティ料理で1番人気はロースト・ビーフ。すぐ無くなっちゃうんですよね。それにローストビーフは案外と簡単に作れるももんです。しかも、男の料理と言う感じがしますよね。

 肉は安い牛肉の赤身のモモ肉でOK.オージー・ビーフ(オーストラリア牛)で充分。1kg~2kg位の塊が欲しいですな(今回は4人前なので1kg)


 そう言えば、以前オーストラリア食肉協会の依頼でオージー・ビーフの取材に行ったことがある。

ただ取材をするだけではつまらないと言うので当時人気のあった周富徳さんとオーストラリアの人気シェフによるオージービーフを使った料理対決という企画にした。そして、その頃「美味しんぼ倶楽部」の原作者である刈屋哲さんがシドニーに移住していた。周富徳さんもその漫画で紹介されちたので二人は懇意の仲。シドニーに行くと、雁屋さんから周さんに連絡があり私も一緒に会うことになり食事をした。そして「中華料理」の店に連れて行かれた(現地スタッフによると、「え、あんな店に行ったの?」と言われた)案の上手くない。そして、雁屋さんが「周さん、例の炒飯作ってよ」と言う。周さんもいい人で「ああ、いいよ」と言うことで店の厨房に入っていく。中華の料理人も周さんのことを知っているらしく、気軽に厨房を使わせてくれる。(中国人はそういうところが大らかなんですね)早速レタス炒飯を作る。実にシンプルな炒飯。これが美味いんだよね。御飯が一粒々々パラパラ・サラサラ、しかも一粒々々が卵でコティングされている。超絶品の炒飯。

 そして、オーストラリア人気シェフと周富徳さんの料理対決だが、シドニーの奥様方10人の判定

では、圧倒的に周富徳さんの勝ちでした。


 さて、オージービーフであるが、現地では日本の牛肉のような柔らかい肉を好まない。歯応えのある牛肉を好む。柔らかいと食べ応えが無いと言う(これはアメリカでも同じ)

 しかし、最近では日本人向けの牛肉を作るようにしている。オージー・ビーフには主に「グラス」とグレイン」がある。グラスというのは牧草を食べさせる。すると、霜降りになる牛肉となる。「グレイン」は小麦やトーモロコシなどの穀類を食べさせる。(牛が大きくなると食べる量も増えエサ代がかかるので牧草より格安の穀類を与える)(アメリカ牛も同様である)

 であるからして、買うときは「グラス」の仔牛の肉を買ったほうが良い。


さあ、肝心のロ-ストビーフであるが、まず赤身の牛肉塊に塩・胡椒・すりおろしたニンニクをよくすりこむ。形を整えるためタコ糸で軽く縛る(適当でよい。)そして、まずはフライパンで焼く。引っくり返したりしてこまめに焼き、旨味を封じ込める(20分~30分。金串で中心まで刺して抜いて金串の先を唇に当て冷たいようだったらまだ中まで火が通って無い)焼き終わったらアルミホイルに包んでおく。フライパンに残った肉汁は捨てずに取っておく。

 次は、オーブン(or 電子レンジ)の天板にクズ野菜を敷く(セロリの葉っぱ、ニンジンの皮、玉ネギなどをザク切り)先ほどの肉の塊を乗せて焼く。オーブンや電子レンジによって違うが目安は約40分。コレも、焼きあがったらアルミホイルで包んでおく。

 そして、ローストビーフといえば「グレービーソ-ス」

フライパンやオーブンに残った肉汁と先ほどの焼けた野菜を適度な鍋に入れ、赤ワイン、コンソメ顆粒(店によってはフォンドボー、隠し味にウスターソース少少、醤油少少。我が家ではウスターソースと醤油)更にローリエ(月桂樹の葉、売ってます。買うと高くつくので街路樹や生垣の月桂樹の葉を拾ってきて干しておく。ジャムの空き瓶に入れて取っておくと便利。肉料理やビーフシチューなどに使う。そして、小麦粉少少を加えて弱火で煮詰める。よくかきまぜないとダマになる)こまめにアクを取る。これで出来上がり。摩り下ろしたホースラディシュにクレソンを添える。


 余裕のある時はニンジンのグラッセ。皮付きのジャガイモを茹でておき、アルミホイルに包んでオーブンで焼く。ジャガイモの頭にナイフを入れ塩を振り、バターの塊を乗せる。


 さあ、食べましょう。厚めに切ってロースト・ビーフ・ステーキ。ラディッシュとグレイビーソースをたっぷりかけて召し上がれ!

 フランスパンのバケットを好みの厚さに切りロースト・ビーフ・サンドイッチもいいんですよね。

その場合、好みで、ラディシュではなく粒マスタード(フランスのBORNIERの粒マスタードがいいね)でも良い。

 

ビールは美味いし、ワインもいいね! ご馳走さんでした!