2012年12月30日(日)


 8時半起床。曇り、のち雨。

今日30日は「晦日(みそか)」もはや死語に近いですかね。晦とは陰暦の一月の最後の日。31日は「大晦日」1年の最後の日ですね。「大つごもり」と言います。

 樋口一葉の短編小説に「大つごもり」があります。奉公に出た娘「お峰」の大晦日の身辺、明治期の女性の悲哀を描いたもの。

(樋口一葉 明治5年~29年。24才6ヶ月、肺結核で死去。「たけくらべ」「にごりえ」「十三夜」などの作品があります。平成16年、5千円札に印刷されました)


実は「大つごもり」は明治27年文学界12月号に発表されましたが。その時は「大つもごり」となってました。「つごもり」が訛ったものが「つもごり」 今では「大つごもり」となってます。


 さて、大つごもり、大晦日と言えば「除夜の鐘」を108衝きます。何故108?人間の煩悩の数ですね。

そこで、鐘を108衝いて煩悩を打ち払う。



 お釈迦様の頭にはコブがあります。お釈迦様が生まれると7歩んで、右手で天を指し、左手で地を指し

「天上天下、唯我独尊」と言ったとか。すると、他の神様が「生意気だ」と言うんでボコボコ殴った。

その数が108・・・という冗談があります。コブ・突起ではなく煩悩の数を表しているんですね。

お寺の鐘にも108の突起があります。あの突起は正しくは「乳」と言います。


 煩悩の数108は、煩悩・・四苦八苦・・4×9=36 8×9=72 36+72=108と言う俗説があります。

そして、煩悩の数は概数で800とか8000とか8万なんていう説もあります。仏典に書いてあるわけでは無く、沢山あるという誇張なんですね。嘘八百、千里眼、白髪三千丈などと同じことです。


 「除夜の鐘」108の最後の一衝きは、年が明けたときに衝くのが慣わしになっているそうですよ。


 浄閣の國分野野渡る除夜の鐘   橋田寿賀子


私が好きなのは


 除夜の鐘天から荒縄一本       八木忠栄