もう終わってしまいましたが、上野の東京藝術大学美術館で
開催していた「観音の里祈りとくらし展」に行った感想を
少し書きます。
長浜では川道観音ご開帳を思い出しますが、
ほかのお寺には行ったことがないのでたぶん
全員お初~な方たちでした。
お会いしてみたかった赤後寺の千手観音様も堂々とした
体躯で印象的でしたが、もっとも印象深かったのは
黒田安念寺の菩薩型・如来型立像(いも観音様)でしょうか。
(写真がなくてすみません)
兵火から逃れるため土中に埋められ、余呉川で洗い清められたと
伝わる仏様です。
そのためか原型をとどめておらず、眼や鼻などもなんとかわかる程
に朽ちてしまっています。
昭和の初期まで地元の子供たちが仏様を川に浮かべて
遊んでいたそうですが、子供たちと笑いながら遊び、
時にはイタズラぼうずを叱ったりしたんでしょうか。
とても優しいお顔が見てとれます。
わたしたち、あの子たちを立派に育てたの。
少しボロボロだけど悲しくはないわ。
今でもちゃんと見守っているわ。
仏様の表情やお姿はそんなことを言っているように
感じました。
そして、最後のほうにいらっしゃる観音坐像を拝観していたとき
後ろのほうからこんな声が聞こえてきました。
「これは螺髪だよ。如来だったんじゃないの?珍しいね。」
ん?その声に驚いてしまいました。
なんと小学4年くらいの男の子です。
仏像少年( ̄◇ ̄;)
少年は次の仏様の前に来て再びおっしゃる。
「頭頂仏が如来じゃなくて忿怒だよ。これも珍しいね」
少年すごいぞ( ̄O ̄;)
私は一緒に行った友人とこれらの仏様を見て
「変身したね」とか「後付けかなぁ」と
一言で済ましてしまいました。
ちゃんと素直に見なくちゃいけないな、と反省すると同時に
小さな仏像研究家が頼もしくもありました。
若い世代が仏像にも興味を持ち、文化の価値を考え
それを守ろうとする意識を育てることは
大事なことなのだと思います。
最後に湖北の地域で仏様を守っている方々の暮らしの
様子が映されたVTRを見ました。
この展覧会での大切な意味を成すものだと思います。
湖北の美しい景色。
独特ともいえる優しい表情の観音様。
小さなお堂でその観音様を拝む人達。
ホトケ様を守り続ける地域の人々のお話。
「自分たちは観音様を守っているんじゃない。
守らせていただいているのです。」
そう仰っている気持ちがもう仏様です(゚ーÅ)
東京にいらした仏様は18体と小さな展覧会でしたが
貴重な展覧会だったと思います。
展覧会が終わり、観音様たちは再び「観音の里」に
戻られたことでしょう。