おはようございます。

 

いつもありがとうございます。

少し前のニュースになりますが、こんな事故がありましたね。

 

 

 

日本では珍しいニュースですが、海外ではたまに聞く事故です。

死傷者がいなくて何よりですが、当該便の乗客たちは予定変更などで大変な思いをされたと思います。

 

なぜ防げなかったんでしょうか?

 

パイロットは当然、自分の飛行機の幅や長さを把握して運航をしています。

誘導路で90度旋回するときも、トラックのように内輪差を意識した走行をします。

これは大型機になればより顕著です。

 

大きい飛行機では、自分自身は誘導路の草地に落ちているようなところまでいってからステアリングを切るイメージです。

 

そうしないと、内側のメインギアが草地に落ちてしまう可能性があるからです。

 

そして自動車と完璧に違う点は、「翼は誘導路からはみ出しながら走行している」という点でしょうか?

 

みなさん、羽田や成田などの大きな空港にある誘導路の幅はだいたい何メートルぐらいだと思われますか?

 

答えは「約30M」です。

 

つまり中心線からは片側15Mとなりますね。

 

小型機と言われる737でも、翼端まで約18Mありますので翼端は誘導路からはみ出しています。

 

今回のA330では片側約30Mもあるので、まさに翼の半分が誘導路からはみ出した状態で地上走行しています。

 

私の経験上ですが、大きな飛行機になると自分の飛行機の翼端はコックピットから見えません。ジャンボは別でしょうけど・・

 

車のようにミラーがあるわけでもないので、他機とのクリアランス(隙間)は自分が把握している機体幅(翼幅)の感覚と、ブロックインでは地上の方がオッケーサインをくれることでしか判断できません。

 

今回はもしかすると尾翼に接触を受けた航空機が停止線よりかなり手前で停止していたのかもしれませんが、なかなか自動車のように「ゆっくりと間隔をみながら走行する」ことはできないんです。。。

 

私自身もこの事故を見てから今まで以上に、地上走行時の他機との間隔は気にしています。

 

今回の事故では、主翼の翼端部分(ウイングレット)は交換ができるのでタイ機は比較的早期にフライト復帰が可能ですが、水平尾翼損傷のエバー機についてはなかなか時間がかかると思います。

 

 

大きな翼幅をもつ飛行機は、地上走行もとても難しいんだなぁというイメージを持っていただけばと思います。

 

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