おはようございます。

 

いつもありがとうございます。

 

VORの話をしたところで、それ以前の古い無線機器「NDB」についても簡単に触れておきます。

 

「電波灯台」と言ったとおり、NDBはまさに「私はここにいますよ」という電波を出していて、飛行機の計器(ADFと言います)にはNDBの「方向」が表示されます。

 

この周波数帯なんですが、190〜415KHzという長波・中波帯を使用しています。

 

雷の影響を受けやすく、誤差もとても大きいので現代の旅客機の航法機器としては不適切になっています。

 

しかし、これ未だに「最終手段」としての面もあり、このNDBを探知できるADFという機器が飛行機に搭載されている場合があります。

 

このADFの良いところは、現在日本に11箇所となったNDB(過去記事参照)

 

 

に加え、AMラジオ放送局もチューニング可能でそのアンテナの方向を指してくれるんです。

 

Photo by cottonbro on Pexels.com

 

各県にNHKラジオはありますし、他の放送局もAMアンテナを設置している場合がありますよね。例えば福岡なら、NHKに加えてRKB毎日放送や九州朝日放送なんかがあります。

 

私はフライトするときはこれらラジオ局の周波数表を持っていて、最悪の事態に備えるようにしています。

 

とはいえ、ラジオ局は先日お話した「モールス信号によるIDENT」ができませんので航法無線機器としては不適切です。

 

本当に緊急事態などにしか使用しませんが、AMラジオ局をチューニングして方向探知ができる、つまりラジオ局を使って自機の大まかな位置を把握できる、というところがADFの大きな特徴です。

 

 

本当にベーシックなNDBという航法無線機器ですが、それを探知する機上機器であるADFには同じ周波数帯のAMラジオ放送局の電波を拾って最終的な位置の確認ができる、という「奥の手」があることをお伝えしました。

 

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