おはようございます。

 

いつもありがとうございます。

 

さて、燃料について少しずつ明らかになってきたと思いますが、今日も燃料についての話題を。

 

昨日までは分かりやすいように燃料の単位を「リッター」でお話してきました。

 

しかし実際に航空業界では、燃料を「何リッター」とか「何ガロン」という単位で搭載しません。

 

 

 

ポンド」あるいは「キログラム」で搭載します。

 

 

 

 

つまり、「体積」ではなく「質量」なんです。

 

 

それはなぜでしょうか?

 

 

 

それは、外気温の影響で燃料自体の「体積」が変化するからです。

 

 

 

各空港では燃料の「密度」(「比重」)が随時計測されてているため、燃料補給業者は私達パイロットがオーダーする燃料量(ポンドかキログラム単位)に合わせた給油量を計算して給油を行ってくれます。

 

 

ということで、私達パイロットが使う燃料の単位は「ポンド」か「キログラム」だということは理解いただけたかと思うんですが、どちらを使うかは国(機種)によって様々なんです。

 

日本やアメリカでは「ポンド」が主流ですが、世界標準は「キログラム」になってきています。

 

この「単位の混同」で昔事故が起こりました。

それがこちらです。

 

 

 

航空業界は現在でも、キログラムとポンドのように色んな単位がミックスされていて、国によってその運用はマチマチです。

 

例えば隣国、中国は高度の単位が「メートル」です。

我々が日常使っている「フィート」と全く異なるので、常に換算しながらフライトしなければなりません。

 

 

燃料や高度に限らず、航空機に関しては世界的に統一したほうが安全性は高まるのでしょうが、文化の違いなのかそれはまだ達成されずにいます。

 

 

我々航空業界では、上記の事故を教訓に「換算」に関してはミスがないように細心の注意を払って運航しています。

 

皆さんの周りでも、「単位の違い」によって困ること、ありませんか??

 

 

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