おはようございます。

 

いつもありがとうございます。

 

また、昨日の質問に回答下さった方々、ありがとうございました!コメント返信遅くなりますがすみません。


バランスを考えて、という方もたくさんいらっしゃいました。確かに飛行機の重心は翼付近にありますので、翼に燃料を積むことでバランス変化に与える影響も軽微ですね!


また貨物スペースを占領しないように、という理由もその通りです。

 

しかし、力学的にとても重要な事実が最大の理由です。

 

翼に燃料を搭載する理由で最も大きいもの、それは「燃料の自重で翼の根元にかかる負担を軽減するため」です。

 

詳しく説明します。

 

 

飛行機には、機体の重量を持ち上げるだけのLift(揚力)が翼にかかります。

 

それによって翼は上方に反れるような形となり、その曲げモーメントは翼の根元にかかります。

 

 

翼に燃料を搭載することで、翼自体の重さを増加させ、翼が上方に反れる動きを抑制します。

 

それによって翼の根元にかかる負担を軽減します。

 

 

 

鳥人間コンテストをご存知ですか?

毎年秋に琵琶湖で開催される、滑空機と人力飛行機の飛距離を競う祭典です。

 

あの番組を見ていると、「翼が上方にしなっているが翼の付け根の強度が足りずに翼が根元から折れてしまった」という失敗をよく見ますね。

 

翼の根元への負担がいかに大きいかがご理解いただけると思います。

 

 

 

 

ちなみに、最近の旅客機は昔の旅客機に比べて翼が薄くなっています。

そのため、搭載できる燃料量も少なくなってきています。

 

ということで、足りない分は胴体にも燃料を搭載することになっています。

 

ではそのタンクの使用方法についてはどうなっているのか?

 

 

 

最初に説明したように、翼の中にある燃料は有用なため、できるだけ残しておきたいものなんです。

故に、燃料は「胴体にある燃料タンク」から使っていき、それがカラになると翼の燃料タンクから消費する、という方法が取られています。

 

機種によっては全て自動でタンク選択を行ってくれますが、自分で使用する燃料タンクを選択しなければならない機種もあります。

 

翼の燃料タンクはもちろん左右、両翼にあるのでいわゆる「片減り」にも注意しなくてはなりません。

 

 

 

飛行機の燃料搭載場所とその理由、消費順序についてご理解いただけたと思います。

 

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